火星における機械使用の実現可能調査【技術士キーワード学習】

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キーワードについて

人類が初めて月に降り立ったのは1969年7月20日。2023年現在で54年経過。

人間が済める可能性がある星として、火星が挙がっており、火星には水や生命体の存在に期待されている。

 

記述するテーマ

機械製品の代表として自動車を取り上げて、火星の環境での使用を想定した実現可能性について検討する。

自動車は地球上では人の移動や物の運搬の際によく使用され、火星内で生活する際にも必要となると考えられる。

 

地球と火星の環境の違い

技術士過去問より引用

気温

地球の寒い場所の代表として、ロシアではマイナス50℃程度で、自動車の使用自体は可能となっている。火星の気温は-89℃から-31℃と、更に寒い環境での使用に耐える必要がある。

 

重力

地球では9.8m/s2、火星では3.71m/s2となっており、火星の重力は地球の1/2.6となっている。

 

大気圧

地球の大気圧は101.33kPa、火星では0.40から0.87kPaとなっており、火星の大気圧は地球の1/250から1/116となっている。

 

火星での自動車の使用についての問題点と課題

多面的な観点から、火星での自動車利用について問題点3つ

自動車の動力源の確保

エネルギーの観点から、火星は大気圧が低く、更に酸素濃度が低いため、燃焼を伴う動力の確保が難しいため、内燃機関とは別の動力源を採用する。

 

厳しい寒さへの対応

使用環境の観点から、年中氷点下の中で安定して稼働する事が必要である。地球上でも、極寒地域では自動車部品が凍結するため、寒冷仕様を発展させた凍結の予防策を検討する。

 

走行性能の維持

機能の観点から、重力や大気圧などが地球よりも低い環境下で走行できることが必要であるため、自動車の推進力を火星に合わせて調整する。

 

最重要課題

火星では燃料を使用するのが条件的に困難であり、EVでは地球の環境でも電力の確保を課題にしていることから、動力源の確保が最重要課題であると考える。

 

最重要課題の解決方法

脱炭素エネルギーを活用し、EVにて走行する。また、極寒の環境となるため、寒さに強い全固体電池を使用する。

 

太陽光発電の活用

太陽光パネルを使用して、エネルギーを確保する。火星は地球と同じ太陽系であるため、太陽光の確保は可能である。現在では、ガラスで発電する太陽光パネルや折り曲げられる太陽光パネルが実用化されており、発電能力が向上している。

 

風力発電の活用

強風が吹きやすく、風力発電に適した火星の環境を活かして、時間帯を問わず風力によって発電を行うことで、太陽の光が少なく太陽光電池が利用できない木星より外側の位置で電力を確保する。

 

コジェネレーションシステムの活用

火星にも水が存在する場合、電気分解によって水素を生成し、コジェネレーションシステムにより車体の加温と電力供給を同時に行う。

 

解決策による波及効果と懸念事項

 

解決策による波及効果

非化石のエネルギーを活用し、全固体電池を使用したEVを走行させることで、地球上から消費して無くなる石油を地球から持っていくことなく自動車を使用する事ができる。

 

解決策により新たに生じる懸念事項

火星では、強風に伴う砂嵐が発生するため、太陽光パネル表面への傷、風車のベアリングへの砂ぼこりの侵入による動作不良が発生する可能性がある。

 

懸念事項の対策

太陽光パネルを取り外し可能な構造にして、強風時は収納する事で摩損を防止する事や、火星で入手可能な材料にて交換可能な風車を設計し、故障時は現地調達すること、可動部に対して防塵処置を行う事で対策を行う。

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