センターレス研磨とは【砥石だけで中心を出す面白いタイプの研削加工】

WRITER
 
センターレス研磨とは
この記事を書いている人 - WRITER -

センターレス研磨について勉強したい人向けの記事です。
正しくはセンターレス「研削」ですが、通称として一般的にはセンターレス「研磨」と呼ばれる事が多いです。

 

センターレス研磨の一番の特徴は「センター」がないことです。

円筒形状の研削加工として回転中心は絶対に必要なんですが、センターを使わず、砥石で挟み込んで中心を出すことで、通常の円筒研削盤では加工が難しいワークの研削加工や、自動搬送装置を活用した加工工程の自動化に強みを持っています。

 

今回はそのセンターレス研磨について勉強していきましょう。

▼その他研削加工については、まとめページを作っています。

研削加工とは【硬いものでも品質よく削る、仕上げ加工のエース】

私は今後もものづくりの中で生きて、日本のものづくりを後世に残すために生きていく覚悟を持っています。
一緒にものづくりについて話し合う仲間と繋がるためにTwitterを始めました。よかったらフォローお願いします。

Twitter:@Japan_MFG_Tomo

 

<筆者おすすめの参考書籍の紹介>

入門者向けに「わかる!使える!」シリーズは非常に役に立ちます。
センターレス研磨専門の書籍は多くないので、基礎を学んでから実物を見て、当てはめていくっていうのが一番勉強しやすいです。

Amazonで見る:わかる! 使える! 研削加工入門
楽天で見る:わかる!使える!研削加工入門
Yahooショッピングで見る:わかる! 使える! 研削加工入門

 

 

センターレス研磨とは

円筒形のワークの外周を研削する場合に、円筒研削以外にセンターレス研磨という選択肢があります。
ワークを掴むためのチャックと、反対側から支えるセンターが不要なので「センターレス」です。

英語ではCenterless grinding、中国語ではセンターレス研磨を无心磨削(無心磨削)と言います。

 

チャック不要で砥石の間にワークを挟んで外周を研削するので、自動搬送装置と組み合わせた量産に向いています。
「芯なし(または心なし)研削盤」とも呼ばれています。

ワークを支える構造から、ワークの自重や研削抵抗によるたわみが少なく、精度を一定に保つことが可能です。

 

ピン、パイプ、段付き部品などチャックすると変形したりチャックが困難な製品に向いています。

 

センターレス研磨の特徴

センターレス研磨の特徴には以下のようなものがあります。

センターレス研磨の特徴
  • ワークを回転させるためのセンターが不要
  • 研削時自重によるたわみがない
  • 研削抵抗によるたわみが無い
  • 自動化がしやすい
  • チャックの必要が無いので量産向き
  • 円筒研削に比べてコストが安い
  • 円筒研削に比べて納期が短い
  • 長尺加工でも精度が維持しやすい
  • 細い部品の加工でも精度が出やすい
  • 芯出し不要のため未熟練者でも扱える
  • 取り付け誤差が無い
  • 研削工程の工数を減らせる

などがあります。

ただし短いワークであれば円筒研削の方が精度が出るので、高精度を求める場合は不向きな事もあります。

 

しかし長尺部品に関してはたわみが無いので逆に精度が良くなるので、適用する場所を選ぶとセンターレス研磨の強みを発揮できます。

 

 

センターレス研磨と円筒研削の違い

センターレス研磨と円筒研削の違いは以下のようなものがあります。

センターレス研磨から見た円筒研削に比べてのメリット
  • センターレス研磨ではチャックが不要
  • センターレス研磨は加工が連続的なので加工時間が短い
  • センターレス研磨は取り付け誤差が無い
  • センターレス研磨は芯出しがいらない
  • センターレス研磨は研削代が少ないので砥石が長持ちする
  • センターレス研磨は自重によるたわみが無いので細いワークも精度が良い
  • センターレス研磨は加工抵抗によるたわみが無いので長尺ワークも精度が良い
  • センターレス研磨はチャックが不要なので自動化しやすい
  • センターレス研磨は連続して加工できるので量産に向いている

 

センターレス研磨から見た円筒研削に対するデメリット
  • センターレス研磨の方が円筒研削に比べて精度が劣る
  • センターレス研磨の方が生産準備に時間がかかる
  • センターレス研磨にはワーク形状による制限がある

 

これらのセンターレス研磨と円筒研削の違いを見ると、こんなことが言えます。

  • 長尺ワーク→センターレス研磨が向いている
  • 細いワーク→センターレス研磨が向いている
  • 連続した円筒の加工→センターレス研磨が向いている
  • 自動化ライン→センターレス研磨が向いている
  • 段付きワーク→円筒研削が向いている
  • 要求精度の高いワーク→円筒研削が向いている

 

センターレス研磨が向いている分野

▼センターレス研磨が向いている分野は、こういう分野です。

  • 大量生産が必要な部品
  • 小さくて、精度が厳しくない研削加工品
  • ピン類
  • パイプ類
  • テーパ形状じゃない軸物
  • 細い部品
  • 長い部品

こういう製品の分野で、センターレス研磨がよく利用されます。

 

 

段付きのワークの場合は、

  • 最外径→センターレス研磨
  • 段の内部→円筒研削

という形に工程を分けると、円筒研削のみで加工するよりも加工時間が短くなることがあります。
(砥石を前後左右複雑に動かさなくてもいいので)

 

センターレス研磨機

センターレス研磨の機械を製造・販売しているメーカーを紹介します。

コマツNTC(https://ntc.komatsu/jp/product/grinder/clg.html

ミクロン精密(http://www.micron-grinder.co.jp/centerless_grinder_1.html

光洋機械工業(https://www.koyo-machine.co.jp/product/machine/cgm/

トーヨーエイテック(https://toyo-at.co.jp/products/kousakuki/t11lb.html

シギヤ精機製作所(https://www.shigiya.co.jp/products/180/

ユニテック(https://unitech-net.jp/publics/index/47/

日進機械製作所(http://www.nissin-cg.co.jp/products/gr300n.html)

野水機械製作所(https://www.nomizu.jp/lineup/lineup_centerless_ncb.html

 

センターレス研磨についてまとめ

本記事では、センターレス研磨について簡単に解説しました。

長尺のワーク、細長いワークは両センター支持にすると中心がたわむので、その解決に有効なことを理解しました。

 

当ブログでは筆者がものづくりについて勉強しながら知ったことを記事に順次反映していっています。
もしご意見、アドバイスなどありましたらお気軽に連絡をください。

将来の夢は、新入社員の教科書みたいなサイトを作る事です。
それでは明日もものづくり、頑張りましょう!

 

 

この記事を書いている人 - WRITER -

Twitter始めました

記事の更新情報、製造業の気になる事などをツイートしています。

よかったらフォローお願いします。

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。

Copyright© ものづくり王国にっぽん , 2021 All Rights Reserved.