ライン作業についていけない人必見【ライン作業についていくコツ】
ライン作業についていけない人のための記事です。
ライン作業って単純で誰でもできると聞いたのに、実際に試してみたら早すぎてついていけない!
こんな悩みへのヒントです。
ライン作業を実際にやってみると、「誰でもできる」というイメージとは裏腹に、めちゃくちゃ大変で難しくないですか?
そこで今回は、ライン作業についていけない人の原因と、作業効率を上げるためのコツについて解説していきます。
現場で働いている人だけが、実はこの仕事は向いている人じゃないとできない、選ばれた仕事だということを知っています。
もしこれができるようになれば、自信になりますよね。
今回は問題解決手法を簡単に利用して、結果から原因を推定し、改善していきます。
ラインについていけないのはなぜ?→どうしたらいいの?→慣れてきたらどうする?っていう流れです。
やみくもに実践するよりも直接的に効いてくるので、ライン作業についていけない理由を一つ解決できます。
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ライン作業についていけない理由5つ
ライン作業についていけない理由は、大体共通しています。
たとえば簡単に5つ挙げるとこんな感じ。どれかに当てはまる人は多いと思います。
- マニュアルをまだ理解できていない
- 上手な人のやり方を真似できていない
- 完璧を目指しすぎて作業に時間がかかる
- 自分の守備範囲外の作業をしている
- 困ったときに班長を呼ぶのに躊躇する
少し深堀りします。
マニュアルをまだ理解できていない
作業を始めたばかりの頃は、2つのパターンで仕事を覚える事になります。
- 簡単に説明を聞いて、あとはやりながら覚える
- 「作業標準」というマニュアルを読んで覚える
最初は「やりながら」でも良いんですが、もししばらく経っても作業が追い付かないのなら、マニュアルを読みこむのがオススメです。
作業標準にはコツが結構書いてあることに気づきます。暇なときに読んでみるのがおすすめです。
上手な人のやり方を真似できていない
ライン作業は体育会系なところもあるので、マニュアルに書いてないコツは「見て学ぶ」必要があります。
作業が超早い先輩の作業を見て学んだり、ちょっとトイレに席を外しているときに代わりに作業してくれた班長にコツを聞いたりなど、先輩から学べることも多いです。
完璧を目指しすぎて作業に時間がかかる
真面目な人にありがちですが、完璧を目指しすぎて作業に時間がかかる人も多いです。
動作の後にいちいち確認を入れちゃうんですよね、心配なので。
解決法は、完璧に体で覚える事です。
最初はゆっくり確実に、慣れたら同じクオリティで素早く作業できるように覚えていきましょう。
自分の守備範囲外の作業をしている
これも優しさがゆえに起こる作業の遅れです。
たとえば加工後の寸法確認を、本来は班長が数十分に1回やればいいものを作業者がやってしまっていたり、しかもそれを全数で実施していたり、あとは前工程の処理残りを自分の工程で担当したりもそうですね。
ラインの設計上、人のために仕事をしている時間はほとんどないはずなので、どうしても自分がやらなきゃいけなくなっているなら、ライン設計を少し直してもらう必要があります。
困ったときに班長を呼ぶのに躊躇する
ライン作業は人とのかかわりが少ない方ではありますが、それでも最低限のコミュニケーション能力は必要です。
- どうしても仕事に慣れない
- 中々コツがつかめない
- もっと成長したい
- トイレに行きたい
- ちょっとだけ休んだらまだ頑張れる
などなど、なんでもいいので班長とコミュニケーションをとるようにしておくと、あとで色々教えてもらえます。
作業を早く進めるコツ、疲れないためのコツなどなど、貴重なアドバイスを教えてもらえることもあります。
ライン作業についていくためのコツ
ライン作業にしっかりついていくためには、いくつかコツがあります。
例として3つ紹介します。
- 黙って3日くらい続けてみる
- 一旦俯瞰して、簡単そうだと感じるようにする
- 同じペースを保ち続ける
少し深掘りしますね。
黙って3日くらい続けてみる
ライン作業は意外と要領の良さとか体力とか、器用さとか、そういったところが求められます。
1日2日で「コツがつかめない」と嘆くのではなく、3日~1週間くらい、「こういうもんだ」と思いながら続けてみてください。
ちょっと続けるだけでコツが見える事も結構あります。
一旦俯瞰して、簡単そうだと感じるようにする
次のコツは、一旦俯瞰してみる事です。
作業に集中すると見えなかったものが、一旦遠くから眺めてみると「これはこうしたらいいな」っていうのが見えてきます。
気づきを感じられるとあとは簡単に感じるようになるので、もう一回作業に戻って挑戦してみます。
同じペースを保ち続ける
ライン作業の一番のコツは、ペースを一定に保つことです。
1日数千回と同じ作業を続けるので、ペースに波があると最後まで続きません。
最初から最後までハイペースで進めようと思っても、機械の待ち時間のせいで結果的に成果数がほとんど変わりません。
常に同じペースで、安定して作業すると、体力を温存しながら素早く作業ができます。
ライン作業に精神的についていけない時の対処法
ライン作業に慣れてくると、手足以外は暇になります。
すると余計なことを考えてしまい「自分は必要ない人間なんじゃないか」みたいな、精神的にきつくなってきます。
そんなときの解消法は以下の4つ、私も実際によくやってました。
- 脳内で歌を歌う(または実際に歌う)
- 「少しでも楽できないか」という目線で改善を考える
- 瞑想のつもりで作業に臨む
- 将来のことを考えながら作業する
少し深堀りしますね。
脳内で歌を歌う(または実際に歌う)
一番のストレス解消は、実際に歌うことです。
工場では加工機の音、運搬車の音、エアブローの音など、様々な騒音であふれています。
人一人の歌声はほぼ聞こえないので、かなり大きな声で熱唱していても気づかれません。
歌が好きな人、もうすぐカラオケに遊びに行く予定がある人にとっては有効な解消法です。
「少しでも楽できないか」という目線で改善を考える
会社的に一番の正解は、改善を考える事です。
「少しでも楽できないかな」という視点で物事を考えると、意外と見つかります。
改善を考える時は他責思考でアイディア出しをするとうまく行くので参考にしてみてください。
瞑想のつもりで作業に臨む
普段からものをよく考えている人は、頭が疲労しています。
そんな人にとっておすすめなのが、瞑想です。
ひたすら自分の呼吸に集中していると、頭の中がスーッとしてきます。
忙しい社長なども、瞑想を取り入れて良いアイディアを出しているらしいです。
将来のことを考えながら作業する
私がよくやるのは、将来のことを考える事です。
- お給料をもらったらどうしようか
- 自分が将来金持ちになるにはどうしたらいいか
- 次は何を勉強しようか
- 週末は何をしようか
色々考え事をします。
「自分が金持ちになるにはどうしたらいいか」というテーマが一番楽しくて、アイディアが無限に出てきます。
ただそれを実行できるかはまた別の話なので、注意が必要です。
ライン作業についていけないのは、あなたのせいだけじゃない
最後に、ライン作業についていけない人のために、メッセージです。
ライン作業についていけないのは、あなただけの責任ではありません。
理由を解説します。
ライン作業は「誰でもできる」を目指している
ライン作業では「誰でもできる」を目指しています。確かにそうです。
体力の有無、男性か女性か、習熟度はどれくらいかによらず、「こう動いたらこうアウトプットされる」という設計をされています。
しかし実際は、誰がやっても標準時間に追いつけない事があります。
その場合はもしかしたら設計ミスの可能性もあります。
ライン作業についていけない理由は、設計ミスかもしれない
ライン作業についていけない理由は、もしかしたらあなただけの問題じゃないかもしれません。
可能性として疑われるのが、設計上に無理がある場合です。
傷の有無確認:1秒
という作業があったとして、部品の全体を確認するのか一部分だけに注目するのかによって実際の作業時間が変わります。
もしこれが、どう頑張っても5秒かかる作業なら、差の4秒×台数分自然に作業が遅れる事になります。
もしこういう無理を見つけたら、設計にフィードバックするのも大切な仕事です。
無理な作業は設計にフィードバックするのも、大切な仕事
設計の仕事は無理なく高品質なラインを立ち上げる事ですが、現場からのフィードバックが無いと、どれが正解でどれが不正解なのかのデータが蓄積できません。
また設計は基本的に現場で作業はしないので、実際どれくらい時間に無理があるのかを気づくのは難しいです。
そんなときに、現場からきちんとフィードバックできる仕組みがあると、作業者は時間に余裕が持てるし、設計者はデータが貯まるし、両者良いことがあります。
無理だなと思ったら、班長を通して設計にフィードバックしてもらいましょう。
ライン作業は、基本的にはみんな同じように作業ができるように設計されていますが、たまに難しい作業もあります。
もし自分が原因であれば、積極的に人に質問したり、マニュアルを読み込んだりすると、良い答えが見つかります。
もし原因が自分ではないならば、設計にフィードバックして工程を改善してもらうと、自分も働きやすく、設計も今後に活かせます。
現場と設計が一緒になって作るものづくりは強いので、これからも協力してやっていきましょう。
当ブログでは筆者がものづくりについて勉強しながら知ったことを記事にしています。
もしご意見、アドバイスなどありましたらお気軽に連絡をください。
将来の夢は、製造業のみんなが気軽に集う場所を作る事です。
それでは明日もものづくり、頑張りましょう!