【無理なものは無理】無謀な要求にはNOと断る事もひとつの誠意です。

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できない物はできない
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困りごと:いつもお客様から値下げ要求をされる。
「値段が高いからサプライヤーを変えないといけない」と圧力をかけられて仕方なく応じるが、このまま行くと売れば売る程赤字になってしまう。

 

ざっくりした回:無理なものは「無理」と伝えるのも誠意です。
YESというだけでは、今後お互いに不幸になってしまいます。

 

大手企業の安定した注文が欲しいために中小企業がやってしまいがちな値引きや特急対応。
大手企業は「早い、安い、質が良い」を常に求めているので、一度応えるとそれが標準になってしまいます。

 

数が安定しているうちは良いですが、コロナショックや昨今の国際情勢の影響にて急激に注文が減り、気づいたら黒字ラインを割り込む程度の注文数になってる…なんて事もありますよね。

会社の成績を守りたいなら値引きは少なく、顧客の種類は多くというのが理想の状態です。

 

 

先日こんなツイートをしました。

 

ちょうど先日中国―タイで技術と価格について会議をしていたんですが、
タイ企業の担当者が「お金をくれればきちんとやるけど、現状では無理」
ときっぱりと断ってきたんですよね。

 

個人的には物凄く新鮮な感じがして、一つ勉強になりました。

というのも、サプライヤーは発注者側の要求を甘んじて受け入れるしかないと思っていたからです。
サプライヤー側でも、ビジネスを仕掛ける事ができるんだなと思い、嬉しく思いました。

実際この会社はずっと赤字で苦しんでいて、「この案件で何としてでも黒字を出さないとヤバい」という状況なので、強気に出たんだと思います。

 

本記事では、会社を守りたい、自分の案件の売り上げを守りたいという人に、今回の件で私が得た教訓を紹介したいと思います。

 

こんな人に読んでほしい
  • 顧客から繰り返される値下げ要求が苦しい
  • お人よし過ぎていつも他の人に利用される
  • いつも好意で対応していたけど、そろそろキツくなった

 

 

 

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無理なものは「無理」というのも誠意

お客様なり、上司なり、他部署のメンバーなり、無理なときは「無理」とはっきりいう事も誠意です。

もしあなたにYESしか選択肢が無いなら、今こそNOと伝える練習をするチャンスです。

 

理由は以下の3つです。

  1. 無謀なことを引き受けると、士気に関わる
  2. 無理やり引き受けると、納期が遅れる
  3. 無理やりにこなすと、質が下がる

少し深掘りします。

 

無謀なことを引き受けると、士気に関わる

 

上司から「お客様のご要望だ」といって「今日中に3日分の仕事をやるように」と命じられたらどう思いますか?
「お前、何のための上司だよ。状況も分かんないのか」と怒りに燃える事でしょう。
「客先と交渉できないんだったらお前その席空けろよ」とすら思うでしょう。

 

同じようにして営業から機器として「年間10%値下げの案件をとってきた」と言われたら、
技術者は「俺の仕事の価値が年間10%安くなるのか」とがっかりすると思います。

 

何か目標に向けて一時的に無謀なことに挑戦するのは士気が上がる事もありますが、慢性化するとやる気のない適当な組織が出来上がります。

 

「今月あと1件成約が決まればボーナスが出るから、何とか、無理やりにでも頑張ろう!」は良いけれど、「毎月〇件成約するのがノルマだからお前ら寝ずに全力で働け!」はNG。

 

無理やり引き受けると、納期が遅れる

 

もともと納期がギリギリなのに、「あれもこれも」と詰め込まれたら、物理的に終わらないですよね。
大体こういう時は突発を優先し、正常な方が大幅に遅れます。

 

納期遅れ自体は従業員の権利みたいなものなので良いですが、お客様からの印象は確実に悪くなります。

約束の期日を破るときは、理由と新しい納期と挽回方法を速めに伝えるのがマスト。

 

無理やりにこなすと、質が下がる

 

無理やりの価格、無理やりの納期、無理やりの人数しか与えられない状況で、「良いものを作りなさい」というのは無茶ですよね。

会社は黒字を出さなければいけないし、納期も守らないといけない。

 

無理やりの状況でものづくりをすると、「すぐには分からない部分」に対して妥協をします。
品質も当然犠牲になるし、長期で見たときの丈夫さにも影響します。

 

スマホみたいに数年で買い替える物には「長持ち」は重要視されませんが、家電や車、工場設備などを同じ感覚で扱うと、後々問題になります。

 

無理なものを無理といえないと、エスカレートする

そもそも、どうして無理なものに対して「無理」という必要があると思いますか?

答えは単純に、「NOと言わないとエスカレートするから」です。

 

からかいといじめの線引きにも似ているので、それを例にしてみましょう。

 

からかいからいじめへ発展する例

 

たとえば、毎日ほっぺを叩くからかいがあったとします。

  • 嫌われたくないから、「へへへ」と笑ってる
  • もっと力強く叩かれても変わらず笑ってる
  • 道具を使って殴られても笑ってる

気づいたら集団で同じことをされる事もあるだろうし、
ある日突然、学校に来なくなるとか、有事になるとか、という問題が起きます。

 

最後は「いじめ」事件として扱われるんですが、
加害者側からすると「どこからいじめだったのか」分からないんですよね。

 

NOと言えず我慢していると、いずれ限界がきて、全員取り返しのつかないことになる未来がそこにはあります。

 

企業間取引でも同じ現象が起きている。

 

サプライヤーは価格勝負なところがあるので、どこまでも値段を下げてきます。
「苦しいんだけど…」と言う事なく引き受けると、「まだ余力があるんだな」と判断されて、また値下げ要求をされます。

 

仕様追加も同じですね。
とにかく「お金をくれないとやれない」という姿勢を見せることが必要で、そうでないと買いたたきの構図から抜けられません。

 

価値のある物には適切な対価を支払うことができる会社にはサプライヤーも協力的です。

 

最近は「無理」といえる企業も増えてきた

 

2021年から世界的な半導体不足が始まりました。
しかしある所には半導体はあるんですよね。

 

スマホ用の半導体は作れるのに自動車用のは作れない。

「そんな事実があるわけではなくて、スマホと車を比べたらスマホメーカーの方が協力する価値がある」
という経営判断があるだけです。

 

半導体メーカーは、お客様に「YES」とだけ答えることをやめました。
材料メーカーも同じですね。巨大なトヨタ自動車相手に訴訟を起こすなど、きちんと「無理なものには無理」と伝えるように、流れが変わってきています。

余談ですが、この記事は面白かったです。:M&A Online「日鉄訴訟は「サプライヤーが折れるはず」と甘くみたトヨタの失敗

「系列」という考え方が変わったので、NOを言えるようになって来たようですね。

 

無理なものを無理というための、線を引こう

無理なものに無理と言えず、ひたすら我慢をすると、全員が不幸になる未来があります。
企業間取引では取引先の急な倒産や生産中止の連絡などがありますよね。

 

個人の間でも、「無理」と言わないと起こる事として、頼りにしていたメンバーの突然の退職などがあります。

 

前持った線引きが必要な理由

 

無理なものを「無理」と伝えるのは勇気がいるし、その場では、「なんか行けそう」と思えることもあるので、事前に線引きをしておくことがオススメです。

 

たとえば個人の場合だと

  • 日程上の対応可能ライン
  • 業務量としての対応可能ライン
  • 業務範囲に対しての対応可能ライン

など、自分の仕事の質と生活の質が毀損されない範囲での線引きを事前に決めておくのが良いです。

 

会社の場合も同じです。

会社としての仕事の品質やリソースを毀損されない範囲での線引きがあると便利です。
そのために、「企業理念」やスローガンなんかがあります。個人裁量での判断材料ですね。

または会議を開いて上層部の決裁を求める事もあります。

 

無理なものは「無理」と言わないと、みんなが苦しい思いをする

無理なスケジュール、無理な業務量、無理な金額など
無理と分かっているものにYESと答えた先には幸せはありません。

 

もし事前に「無理」と伝えていれば、相手は代替案を事前に考えられますが、あなたが引き受けたために期待され、しかも裏切るとなると、相手に対する信頼は増えるどころか逆に減ります。

 

社内も苦しく、対外的にも信頼を落としたら、ここには幸せは存在しませんよね。

 

理由も無く「無理」というのはおすすめしませんが、まっとうな理由がある場合にはきちんと伝える。
ついでに代替案も提示できれば、相手の理解は得やすいですよ。

 

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