ICTを使った生活支援【技術士キーワード学習】

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ICTを使った生活支援について

ICTを使った生活支援の背景

我が国の高齢化の現状として、2019年では65歳以上の高齢者が総人口に占める割合が28.4%となっており、2065年には38.4%に達して、国民の2.6人に1人が65歳以上となると推計されている。

参考:高齢化の現状と将来像|令和2年版高齢社会白書(全体版) – 内閣府 (cao.go.jp)

 

一方で少子化も同時に進行しており、介護の担い手となる若年人口が減少し、2065年には1.3人の若者が1人の高齢者を支える構造になると言われている。

参考:人口急減・超高齢化の問題点|選択する未来 – 内閣府 (cao.go.jp)

 

少子高齢化社会の中で、若者は仕事をしながら介護も行うことが困難になってきているため、ロボットを用いて高齢者の生活を支援する方法について記述する。

 

ICTを使った生活支援の、求められる姿

  • 足が不自由でも移動できる移動支援ロボット
  • 寝たきりの人が生活できるスマート家電
  • 高齢者になっても働けるスマート工場

など、高齢者も技術を活用して、自立した生活ができる環境を構築することが求められている。

 

ICTを使った生活支援についての問題点と課題

多面的な観点から、ICTを使った生活支援の問題点3つ

高齢者の衰えを補う支援機器の開発

技術の観点から、高齢者が若年者と同じように活動できるように、ロボットやAIなどの技術を用いて運動能力や認知能力などの衰えを補う支援機器の開発が必要である。

 

ストレスなく使用できるインターフェイスの設計

使いやすさの観点から、高齢者がストレスを感じることなくICT機器を取り扱うために、直感的で操作覚えやすいインターフェイスを設計することが必要である。

 

導入しやすい価格の設定

コストの観点から、高齢者が個人単位で購入できるように、政府からの補助金による金銭的負担の軽減や購入しやすい価格帯の製品ラインアップが必要である。

 

最重要課題

少子高齢化が進むことに伴い、高齢者にも若者と同じくらい活発に活動する事が求められる。そのためには技術によって高齢者の活動をサポートする必要があることから、「高齢者の衰えを補う支援機器の開発」を最重要課題と考える。

 

最重要課題の解決方法

杖型歩行補助ロボット

高齢者・身障者の運動機能支援ロボット | 健康長寿ネット (tyojyu.or.jp)

歩く行為は人間にとって最も基本的な活動の一つであり、高齢者は肉体的・精神的な健康を保つ手段であることから、高齢による運動機能の低下に対して、補助を付けながらトレーニングをすることが大切である。そこで歩行補助ロボットを使用する事で筋力のトレーニングと、歩行時のサポートを行い、高齢者の自立歩行を支援する。

 

排泄予測デバイス

【介護ロボット】導入事例10選!導入までの手順も解説 | 介護のコミミ (comimi.jp)

センサを膀胱の前に固定する事で、高齢者の尿意を介助者に通知する事により、介助者のトイレ介助の負担を減らすことや、おむつの消費量を減らすことができる。これによって、排泄の時間以外は一般健常者と同じように活動し、高齢者の自立を支援する。

 

コミュニケーションロボット

【介護ロボット】導入事例10選!導入までの手順も解説 | 介護のコミミ (comimi.jp)

AIを搭載したコミュニケーションロボットでは、人の顔と名前を覚え、相手の顔を見ながら会話することができる。ほかにも、クイズ・歌・落語・ゲーム・体操などのレクリエーションをロボットが行うことができる。これにより高齢者の脳の老化スピードを抑制する事で、高齢者の自立を支援する。

 

解決策による波及効果と懸念事項

解決策による波及効果

高齢者のリハビリ、介助者への適宜の通知により、高齢者が自立歩行できるトレーニングを行ったり、介助者の負担を軽減し、高齢者が自立した生活を送る事に期待できる。また、コミュニケーションロボットでは、会話やレクリエーションを通した脳の活性化に期待することができる。

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