工程間ストックについて【技術士キーワード学習】

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工程間ストックについて

工程間ストックとは

工程間に滞留するバッファの事を指す。後工程の手待ち時間を短縮するために工程間に仕掛品を貯めておき、処理速度の差が生まれたときや前工程が停止した際にバッファを使用して生産を継続する事を目標とする。

 

工程間ストックの背景

工程間ストックを持つ背景には、工程ごとのサイクルタイムの差がある。工程ごとのサイクルタイムの差が大きい場合、工程の前後で待ち時間が発生しラインの生産効率が低下するため、生産効率の低下を防ぐために工程間にストックを持つことで対応する。

 

工程間ストックのあるべき姿

変種変量生産を行う場合、工程間の仕掛在庫がそのまま不動在庫となる可能性があることため、工程間で滞留する仕掛品の数を減らし、適正な在庫になるようにする。

 

生産現場における工程間ストックを減らすための方法

必要な工程間ストックの数量は、工程間のサイクルタイムの差(s/pc) ÷ 1日の稼働時間(h) で計算できる。工程間のストックを減らすためには工程間のサイクルタイムの差を減少させることが必要である。

 

加工条件の最適化

加工条件を最適化し、ネック工程のサイクルタイムを短縮する事で、工程間のサイクルタイムの差を減少させ、工程間のストックを減少させる。

 

工程の最適化

ネック工程のサイクルタイムを短縮するために、前後の工程に加工を移動させて、サイクルタイムの差を減少させることで、工程間のストックを減少させる。

 

生産管理における工程間ストックを減らすための方法

ロット生産の場合は、後工程の空き状況に合わせて必要な部品が必要なタイミングで届くように生産計画を組むことや、ロットサイズを小型化して待ち時間を短くする生産管理によって対応する。

 

JITの生産計画

後工程の稼働に合わせて前工程の生産計画を組む。前工程の処理がすべて完了した後に後工程に流す方法では、前工程から後工程に移動するまでに中間在庫が滞留してしまう。後工程が欲しいタイミングで前工程を仕掛けることで、工程間の滞留を無くす。

待ち時間を、中間在庫としてではなく仕掛待ちとしておくことで、万が一需要が減った際にも対応することができる。

 

ロットサイズの小型化

ロットサイズを小型化する事で、前工程と後工程の処理を同期化させる。これによって全体の生産計画が立てやすくなり、中間在庫を減らすことができる。

 

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