複合加工機について【技術士キーワード学習】

 

複合加工機について

複合加工機とは

複合加工機とは？旋盤との違いを徹底解説 | 中村留精密工業株式会社 (nakamura-tome.co.jp)

加工の複数の工程を集約し、一台の設備で多くの工程をこなす機械のことである。

旋盤とマシニングセンタの機能を複合した構造を持っており、工具を自動で交換しながら旋削加工・フライス加工・研削加工などを数値制御で加工する。

 

複合加工機のメリット

工程集約や省人化

一台の設備で複数の工程を行うことができるため、作業者によるワークの着脱、工程間の移動回数を減らすことができる。

 

省スペース化

複数の設備で一つの製品を加工していた従来の加工工程から、一台の設備で完結するようになることから、設備の台数を減らし、工場のスペースを有効に活用することができる。

 

品質の向上

一度のチャックで複数の加工を行うことで、ワークの着脱による取り付け誤差を減らし、平行度・位置度・同心度などの品質を向上することができる。

 

 

複合加工機のデメリット

サイクルタイムが長い

一台の設備で複数工程を集約するためサイクルタイムが長くなり、少品種多量生産よりも多品種生産に向いている。

 

剛性が弱い

移動軸や回転軸を複数持ち柔軟に運動することができるが、一つの軸に対する支えが弱くなるため軸数が少ない設備に比べて剛性が弱くなる傾向があることや、各軸の持つ固有値によりびびり振動が発生しやすくなる。したがって、重切削を行う際に加工条件を抑える必要がある。

 

設備コストが高い

様々な工程を一台の設備で行うことができることから、必要な機能に対して保持する機能が多くなり、設備が比較的高価になりやすい。

 

複合加工機が適している部品

など、形状が複雑な部品や、要求精度が高い部品に適している。

位置決め用に確保するべき基準面の数が減ることから、部品の小型化にも用いられる。