ロボット用減速機の原理について【技術士キーワード学習】

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減速機について

減速機とは

複数の歯車を用い、回転速度を落としてトルクを得るための機器のことである。モータなどの動力源から得た回転数を歯車を使って落とすと、原則日に比例したトルクを得ることができる。

参考:減速機とは―仕組みと用途、現代産業に欠かせない重要な役割を解説 – ナブテスコ 精密減速機RV (nabtesco.com)

 

回転数とトルクの関係

P(W=J/s)=2π x T(N・m)/1000 x N(min-1)/60で計算する事ができる。

ここで、Pは出力、Tはトルク、Nは回転数を表す。

ここでわかることは、回転数はトルクと反比例するため、回転数を減速機で落とすことでトルクを高くすることができる。

 

ロボット用に使われる減速機に必要な性能

参考:_pdf (jst.go.jp)

 

耐衝撃性

ロボットを誤ってほかの設備に激突させてしまった際にも壊れることなく、復旧後に再度運転可能とするために重要である。

ロボットを生産現場で使用する際、最初にティーチング作業を行うが、この作業中の操作ミスや、生産中に、プログラムミスで異なったワークが流れてきた際に、ロボットを激突させてしまう可能性があるため、重要な性能である。

 

長寿命

生産工場において、ロボットは大量生産時の生産性向上の用途で用いられることが多く、その寿命が償却期間よりも長い必要がある。減速機は、その性能劣化の速度がメーカによって異なり、導入初期に同じ性能でも長い年月をかけて性能差が発生してくる。

 

低振動・高剛性

ロボットの動作中や位置決めが終わった後にロボットが振動している場合、例えば溶接作業では溶接の溶け込み深さやビードの幅が不均一になり、品質低下につながり、振動が収まるのに時間が掛かる場合はサイクルタイムにも影響する。

 

高精度

減速機ではわずか0.1°の誤差が、ロボットアームの先端部では数ミリ以上の誤差となって表れるため。ロボット用の減速機はほかの減速機とは異なり高い精度が必要である。

 

 

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