【技術士キーワード学習】Ⅰ:エネルギー需要側のGHG削減

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https://www.engineer.or.jp/c_topics/001/attached/attach_1544_1.pdf

エネルギー需要側のGHG削減についての現状

https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/sangyo_gijutsu/chikyu_kankyo/ondanka_wg/pdf/003_03_00.pdf

 

https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/sangyo_gijutsu/chikyu_kankyo/ondanka_wg/pdf/003_03_00.pdf

 

エネルギー需要側では、産業部門のCO2排出が最も多く、そのうち鉄鋼業の割合が最も高い。

鉄鋼業では、3つの工程でCO2が発生する。

  • 工場を稼働させる際の電気
  • 加熱工程における燃料の燃焼
  • 鋼鉄を作るときの化学反応

したがって、鉄鋼業におけるGHG排出削減について取り上げる。

 

鉄鋼業におけるGHG排出の問題点と課題

工場稼働用電力の脱炭素化

工場の機械、コンプレッサ、照明、オフィス機器など、工場を稼働するには電力が必要である。

しかし、この電力を火力発電由来の電気で賄う場合、CO2が発生する。

 

したがってエネルギー起源の観点から、電力を再エネや原発由来など、カーボンニュートラルな電源から賄い、工場稼働用の電力を脱炭素化することが課題である。

 

加熱工程の脱炭素化

鉄鋼業では、材料を高温に加熱する必要があるため、燃料の燃焼により熱需要を満たしている。

燃料には化石燃料を用いるため、CO2を排出する。

 

したがって加熱方法の観点から、加熱工程を脱炭素化することが課題である。

 

化学反応で発生するCO2の排出低減

製鉄工程において、コークスを使用して還元を行う場合、CO2が化学反応で発生する。

 

したがって、化学の観点から、反応で発生するCO2を低減することが課題である。

 

課題の解決策

工場稼働用電力の脱炭素化

  • 再エネの活用
  • 原発電力の活用
  • 水素、燃料アンモニアの活用

加熱工程の脱炭素化

  • 高炉から電炉への転換
  • 水素燃料の活用

 

高炉とは製鉄所の主要な設備である。
鉄鉱石を焼き固めた焼結鉱と、石炭を蒸し焼きにしたコークスを炉の中に入れて、熱風を吹き込む。
コークスはこの熱風や酸素と反応することでCOや水素などの高温ガスを発生させ、焼結鉱を溶かしながら酸素を奪う。
融けた鉄分はさらにコークスの炭素と接触して還元され、銑鉄となって取り出される。

 

化学反応で発生するCO2の排出低減

水素還元製鉄の実用化

CO2の回収(科学吸収法または物理吸着法による分離)とCCUSによる再利用

 

https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/course50.html

 

製鉄工程でCO2が発生する原因は、鉄鉱石Fe2O3の酸素とコークスの炭素が反応するためである。

 

https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/course50.html

 

 

水素還元製鉄とは、CとOの結びつきではなく水素HをOと結びつかせることで、CO2の発生を低減する原理である。

 


https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/course50.html

 

コークスは燃やすと1500℃の高温になる。

現状では、この温度が必要であるため、コークスと水素を共に使用する。

 

ここで発生するCO2を化学吸着法または物理吸着法により回収する。
回収したCO2はコンクリート製品やオレフィンの製造に使ったり、地中深くに固定する。

 

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