【技術士キーワード学習】Ⅰ:現在の経済環境下で企業が

WRITER
 
この記事を書いている人 - WRITER -

https://www.engineer.or.jp/c_topics/001/attached/attach_1543_8.pdf

 

問題のテーマにおける時代背景が異なるため、「現在の経済環境下で企業が稼ぐ方法」について記述する。

 

現状について

 

製品のライフサイクル短期化による収益性低下

顧客のニーズの多様化に伴い、かつての少種多量生産から少量多品種生産へのシフトが進んで収益性が下がっていることから、原価を抑えることが課題である。

  • 設計では部品のモジュール化、共通化により生産ロットを確保している。
  • 現場ではセル生産ラインを構築し、段取り替えによって多品種生産に対応している。
  • 製品としては、ハードとしてのモノづくりによる収益の確保から、ソフトによるコトづくりによって収益性を向上している。(pdf (meti.go.jp)

 

国内の雇用問題

https://www.meti.go.jp/report/whitepaper/mono/2022/pdf/gaiyo.pdf

  • 全体として、製造業に従事する人口は減少し、割合も低下している。
  • 若年層も同様に、減少傾向
  • 高齢者は増加傾向

(2022年ものづくり白書:gaiyo.pdf (meti.go.jp)

このことから、製造業に従事する従業員の高齢化が考えられる。

これにより、技術の担い手が不足し、将来的に技術が消滅することが懸念される。

 

課題と問題点(課題を遂行すべき解決項目)

労働人口減に対する対策

  • 少子高齢化による我が国全体の労働人口の減少
  • 製造業の従業員数および割合の低下
  • 若年層の減少を高齢者の増加で補う雇用方針

等により、人に頼った生産を継続すると、高齢化に伴う体力の低下により、生産能力が低下することが考えられる。
従来のように生産性重視の多量生産に耐えるための人材が不足するため、企業の稼ぐ力が低下する可能性がある。

 

したがって付加価値生産性の観点から、作業や業務の効率を改善し、省人化した状態で生産能力を強化することが課題である。

 

収益性に対する対策

近年のエネルギー費の高騰、円安、原材料費の高騰など、製品の原価率が高くなっている。

それに対して、サプライヤ側では価格決定権が弱いことから、製品を造ると赤字が増える状況も存在している。

 

収益性の観点から、製品を造って売るハード的な物づくりとしてのビジネスモデルだけではなく、製品を通して得られる体験やソリューションを提供するコトづくり等、従来とは異なるビジネスモデルへの転換が課題である。

 

枯れた技術の再構築

枯れた技術の例として、鍛造加工は以前より自動車の中で強度の必要な部品に多く採用されている。

鍛造の「強度を強くする」という特性を活かした、部品の小型化、軽量化などを実現することで、他の工法からの転換をすることが課題である。

 

新しい領域への挑戦

近年では、ものづくりの製品としての価値の他に、CN対応やDX対応などが求められるようになっている。

したがって事業領域の観点から、品質やコスト以外に環境性能やカーボンフットプリント等により付加価値を高めて、競争力を高めることが課題である。

 

最重要課題

製造業の労働者人口減少の中で、熟練者の技術を伝承し、さらに企業の稼ぐ力を向上するためには、生産性の向上が必要である。

したがって「労働人口減に対する対策」を最重要課題と考える。

 

最重要課題の解決策

生産現場にDXを推進し、省人化と生産性向上を達成する。

 

ロボットの導入

製品の搬送にかかる作業を、ロボットによって代替することで、運搬業務を省人化する。
生産ラインの中ではピックアンドプレースロボットを使用し、工程間の移動はAMRやAGVを使用することで実現する。

また、デジタルツイン技術によりロボットの配置やAMRの動線、配置、作業スケジュールなどを検討し、効率化する。

 

IoTの導入

生産に使用する設備や機器にIoTセンサを取り付けて、機械の動作状況をモニタリングする。

通常とは異なる動き方、異音、負荷の変化をAIによって検知し、異常を知らせることで、現場の管理業務を多能工化する。

 

自動生産システムの構築

自動車部品などの量産では、少量生産から多量生産まで対応するために、FMSラインを構築し、自動で生産する。

金型加工などの受注生産の場合は、パレットや工具を自動で交換するAPC、ATCが付いたマシニングセンタで加工する事で、夜間や休日の無人運転を実現し、人の付加価値を向上する。

 

また、設備の状況をカメラで確認できるようにし、異常時に遠隔で操作することで、生産のテレワークを実現する。

 

技術効果と成果

 

生産現場にDXを導入することで、単純作業を機械によって自動化し、人は付加価値の高い業務に従事することができる。

 

懸念事項

DXを推進するにあたり、従来の技術者の働き方が大きく変化するため、変化への対応に負担を感じる可能性がある。

 

懸念事項の対策

従業員にリスキリング教育を実施し、DX化された現場への抵抗感を減らすことで対応する。

 

現時点の技術評価と将来動向

技術伝承は人からAI

VR、ARの活用

動作のデータ化、およびサーボ制御での再現

この記事を書いている人 - WRITER -

Twitter始めました

記事の更新情報、製造業の気になる事などをツイートしています。

よかったらフォローお願いします。

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Copyright© ものづくり王国にっぽん , 2023 All Rights Reserved.